癌化学療法を受ける患者が「最もつらい副作用の一つ」としてあげる悪心、嘔吐
は、患者のQOLだけでなく、治療の継続にも影響を及ぼす。急性期の悪心、嘔吐に
対しては日本でもセロトニン(5-HT3)受容体拮抗薬が標準治療となったが、
遅発期の悪心、嘔吐の治療は十分とはいえない状況にあった。
 今年1月に「抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
(遅発期を含む)」を適応として承認された5-HT3受容体拮抗剤のパロノセトロン
(商品名:アロキシ)には、急性期と遅発期の両方の悪心、嘔吐に対する効果が
期待されている。
 3月19日から20日にかけて東京都で開催された第8回日本臨床腫瘍学会学術集会の
イブニングセミナー「世界のガイドラインを変えた日本発のエビデンス 新たな
制吐療法」では、独立行政法人国立がん研究センター中央病院呼吸器内科医長の
久保田馨氏が、制吐療法の歴史と日本発のエビデンスが得られたパロノセトロン
の臨床試験を解説し、初回化学療法から十分な制吐療法を行うことが重要と話した。


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