化学療法の進歩に伴い、胃癌患者の生存期間は延長している。特に2007年以降は、
ACTS-GC試験で術後S-1投与の有効性が明らかになったのを皮切りに、胃癌の化学
療法が大きく動き出した。さらに治療成績を高めるため、進行胃癌における
エビデンスを基にして、S-1+αによる術後補助化学療法や術前補助化学療法が
検討され始めている。
 術後補助化学療法の標準治療薬であるS-1をベースに、シスプラチンあるいは
ドセタキセルとの2剤併用、または3剤併用のDCS療法が、術前・術後補助化学療法
のレジメンとして有望だ。九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科の
掛地吉弘氏は、第82回日本胃癌学会総会のセミナー「胃癌手術成績向上のための
集学的治療戦略―NeoAdjuvant Chemotherapy―」で講演し、胃癌化学療法の現状
とその方向性を語った。