今回の米国血液学会(ASH 2009)では、多発性骨髄腫(MM)に対する
レナリドミドの発表に注目しました。レナリドミドは高齢者MM患者のファースト
ラインとして用いても良く、早期段階であるくすぶり型MMのハイリスク患者にも
有効で、自己骨髄移植後の地固め療法としても有用であることが明らかとなりました。
 レナリドミドは、一連のIMids(免疫調整薬)の1つでサリドマイドの新しい
世代です。これまで主に使われていたボルテゾミブも良い薬ですが、注射製剤で
神経毒性が強く、中々十分に使えないという問題点がありました。一方、
レナリドミドは飲み薬で、臨床的には治療がしやすくなります。今回の一連の
発表で、どの治療段階でも、MMの治療にはレナリドミドにかなり期待が持てる
ということが言えたのではないかと思います
肺癌手術前の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の合併は、性別やブリンクマン指数(Brinkman Index)とともに術後合併症の有意な予測因子であることがレトロスペクティブな解析から分かった。11月12日から13日に東京都で開催された第50回日本肺癌学会総会で、順天堂大学医学部付属順天堂医院呼吸器外科の松澤宏典氏が発表した。

 COPDは年々増加しており、2006年には日本における死亡原因の10位となっている。呼吸器外科領域の手術でもCOPDを合併した手術症例が増加することが予測される。

 このような背景から松澤氏らは、術前のCOPDの合併が肺癌手術後の合併症の増加につながるかどうかについて、レトロスペクティブに検討した。 

 対象としたのは1996〜2008年に同科で肺癌の手術を行った994人(男性657人、平均年齢64.9歳)。1日あたりの平均喫煙量(本数)と喫煙年数を掛けた喫煙指数であるブリンクマン指数の平均は686.7だった。

 患者をCOPDの病期で分類すると、0期74.0%、I期8.9%、II期15.1%、III期1.8%だった。COPDの合併症は33.1%の患者にみられた。

 肺癌の臨床病期でみると、IA期が46.6%と最も多く、IB期26.8%、IIIA期12.3%が続いた。組織型では腺癌が70.0%を占めた。

 COPDの病期別に術式をみると、病期が進むほど縮小手術となる割合が高かった。COPDの病期(I期からIII期)のそれぞれで術式と合併症の有無の関係をみると、I期またはIII期のCOPDを合併した症例では、縮小手術を行っても合併症の減少にはつながっていなかった。

 術後合併症は、循環器では心房細動(33.0%)が最も多く、心房性期外収縮(3.6%)がこれに続いた。呼吸器では肺瘻(28.7%)と肺炎(21.0%)が多かった。そのほかに肝障害、腎障害、脳梗塞などもみられた。

 合併症の予測因子で有意だったのは、性別、ブリンクマン指数、COPDで、いずれもp値は0.0001未満だった。男性、ブリンクマン指数が高い患者、COPDの病期が進行している患者で、合併症を発症するリスクが高くなった。

 松澤氏は「COPDに対して術前からチオトロピウムの吸入などによる呼吸管理を考慮し、合併症を改善できるかどうかを今後検討する必要がある」としている
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